国の財政政策の正しい解は?

財政収支+民間純貯蓄=経常収支...(4)
GDPの変形式のひとつの結果がこれ。
んで、国富ってのは何かというと、民間貯蓄の増大だから、国の財政政策として正しいものはなんですか?

というと、本質的には、経常収支の毎年の最大化。
これがテーマです。こういう運営をしないと、国力がなくなるんです。
それで、最近のシカゴ学派みたいな、個別最適やってくのを前提でバランスさせて、なんとなくレッセフェールにすると、全部うまくいくという議論。
これは、全世界的には正しいんだけど、個別的にはどうも目標がずれるんですよ。
今の鳩山ー藤井ー白井のラインは、この手のレッセフェール系の運営になっているわけ。
どうまずいの?というと、ようするに、(4)の経常収支が黒字になると、ネガティブフィードバックとして、通貨のレートがあがるわけですね。黒字であるとすると、じょじょにレートがあがっていく。それでバランスつまり経常収支が赤字になるまで、為替レートがあがるのがだから問題なわけです。
つまり、国の利益と世界の利益の相反する部分というのが、この(4)の式に出ているわけです。

まとめますよ?国の目標は経常収支の最大化です。それが組織目標として正しい。
それだけど世界的には、経常収支が0にバランスするほうが正しいのです。
そこに合成の誤謬が実は発生しています。

その上で、組織目標として、経常収支の最大化を取らなければいけないのに、金融政策としていいのがないから、見(ケン)にまわるね。こういう態度なのがだからいけないわけ。

それで、財政収支が項にありますね?つまり財政赤字がなぜ悪いかというと、この貯蓄を損なう直接的な影響を生じるから悪い。こういうお話ではあるんです。
でもまぁ、日本はというと、いまだに経常収支は+ですから、つまりお金使ってあげないと、単に為替レートで調整されるだけなんです。
だから、国債発行残高を問題にするのは、まぁ、間違い。財政赤字が経常収支以下でやってるうちは、どうってことはないのです。

ただ、国富の蓄積は、この財政赤字をどう使ったかという結果の問題ではあるから、いい使い方しましょうってのに反対はできません。現状の分析でいえば、GDPの大半を国の出費、投資というばら撒き、保護行政でみんな生かしてたので、乗数効果がほとんど1だろうがなんだろうが、ここをとめちゃうとGDPのものすごい圧縮が起きてしまうのは確かです。

シカゴ学派の説って、そこの部分ができてないんだよなぁと思います。なんというか、デフレーションにはすごく弱い。供給オーバーなんだから、供給減らすしかないよね?ってのが結論になっちゃって、どうにもならないんです。基本的には、そこを貿易で、他国に「余剰生産物」を売ることでバランスするのが、国債貿易の世界ですからね。「余剰能力」を減らせばいいなんていう発想するような、仕組みで計算しているモデルは、モデルの立て方から間違っているとしかいいようがなくて、意味がないんです。

さてということで、結論的には、国債収支が黒字のうちは、どんどん国債でもなんでも発行した予算で、全体的にGDPを成長させるモデルで政策運営してほしいものなんですがねー。

こういう観点から見直すと、現在の為替レート設定が馬鹿げていて、そこの為替をひっくり返すだけのお札を刷って、GDPの膨張を起こすのが、経済政策の本線だという理解につながると思うんだけどねー。

とりあえず、今の民主党の政策はダメぽです。