超マクロ理論ーマネタリスト編

さて、もう1点金利をあげることによって、来年度のマネタリーストックを上昇させる効果というのがあるんです。ベースマネーは関係ないとしてもね。名目上の資産に金利がついて膨れ上がるのだから、そこは金利がついちゃうので、GDPが拡大してしまうのですよ。ところが、ミクロで何が起きてしまうかというと、高い金利が払えなくてつぶれる個人や法人が増える可能性があるという、そういうお話。ただ、これ自体はデフレ経済でも同じお話なので、現実的にはあまり差がないのです。
さて、その上で、じゃあどう対策するかというと、つぶさなきゃいけない企業はつぶしましょう。まずこれをする。ところが、それにお金を融通していた企業、まで負債企業ーゾンビ企業になっていってしまうと、不良債権の山でバブル崩壊になってしまうわけです。ということは、1)いくら赤字が増えても気にしないというモラトリアムな状態にもっていって、GDPの拡大を待つ。そういうために借金額の枠の拡大を行う。2)つぶれた会社の債権について、保険なり、あるいは政府銀行経由で、信用保証をがんがんした上で、国で買取り、ゾンビ化を止める。つまり再生事業のような話をがんがん拡大してやって、国の債務に置き換えてしまう。このぐらいの話をすると、割と安定して、財政拡大が実はできてしまうのです。それが終わると、供給過剰の供給会社のほうがバタバタつぶれてますからw、需要と供給のギャップがなくなり、回復できるというお話。
これは現実的には、小泉構造内閣のやりたかったスタイルをコード化したものと言っていいんじゃないかな、ポイントは金利を上げちゃうとそれができるということ。
本来はインフレ期に起こすべきことなんだけど、金利をあげてもそれは実は可能だよと言っているわけです。